珈琲の抽出って全く難しくないんです。粉に湯が透過すれば液が抽出される。それだけの事なんです。誤解を恐れずに言いますが、ホントにこれだけの事なのです。普段からお客様に抽出の説明をする時に、兎に角難しく考えないで欲しい。それから高価な道具なんて必要ない事を伝え、ご家庭で簡単にコーヒーを楽しんで頂ければなぁと常日頃から思っています。
じゃあ、提供する側は何に気を付けなければならないか? 飲む側はどうすれば良いのか? 今回のコラムはこれらを説明しようと思います。
陳列ケースに並ぶコーヒー豆が一度お客様の手元に渡るとそこから先はお店の関与出来ることでは有りません。購入された方々がそれぞれのタイミングでコーヒータイムを楽しむまで、豆は袋の中でじっとその時を待っています。たとえその豆が飲まれずに捨てられようと、戸棚で何年も放置されようと販売側にはどうすることも出来ません。しかしながら販売側が気にすべき点は先ず豆の鮮度です。お客様のご注文を受け、その場で焙煎する販売店も多く有りますが、大抵の販売店は事前に焙煎されたコーヒー豆を陳列して販売します。当店の場合、お客さまが豆を購入して使い切るまでを最大ひと月と考え、銘柄によりますが、焙煎日から2〜3週間が販売限度だと考えています。当店はその範囲内で全て回転するので最近は気になりませんが、最初の頃はどうしても売れにくい豆もあり、破棄したりもしました。
焙煎技術でロングライフにしたり、飲み頃を1ヶ月後に合わせたり出来ますが、伝えたい味と異なってくるので最近はしてません。それにこの焙煎方法は購入者が持ち帰り抽出した時。購入から抽出する日数によって、例えば3日目と1週間後を比較した場合、味のバラツキが目立つからです。「昨日は美味しく入ったのに今日はイマイチ……」そんな経験御座いますでしょうか。抽出条件をその都度を合わせている(湯温、抽出量、コーヒーの量、等)なのにその差が大きい場合は根本的に焙煎が上手くいっていない場合が多いです。
(2022 06)
勿論そんなにキッチリ計って抽出する人なんてそんなには居ませんが、いつもの感覚って奴のブレはそこまで大きく有りませんので、なんとなく毎日同じように抽出出来ていると仮定します。それでいて味にバラツキがあるのは販売店の落ち度と考えてます。
「(その日の抽出に)出来不出来はあるけど、まぁ大体こんな味」が購入初日から使い切るまで抽出出来ていれば良しと思っています。
しかしこれが案外出来ていない。鮮度を売りにしている店ほど豆の寿命は短く、2週間後には最初の味とかけ離れているモノも見かけます。その傾向は深煎りの豆に顕著に現れます。購入したては良い香りだったのに、日にちが経つにつれなんだか臭く匂ってくる。こうなるとこの豆の寿命は3日でしょう。豆を100g購入したとして3日で飲むには1回あたり11g使い毎日食後に飲めば丁度消費できる量です。このサイクルで豆を買いに行く事ができるなら鮮度の良いコーヒーを古くならないうちに美味しく飲む事も可能ですが、そんな人ばかりでは有りません。私の考えるお客様の事を考えた珈琲には当てはまりません。逆に浅焼で、袋を開けた瞬間から酸味漂うコーヒーは割とロングライフです。2ヶ月後に味が整って美味しくなるコーヒーも有ります。が、直ぐに飲みたい人向けでしょうか? 芳醇な酸味漂うアセロラジュースの様なコーヒーがお好きな人には堪らなく最高の味わいを届ける事が出来ると思います。
酸味成分の多い生豆は上質かつ良質なものが多く、焙煎技術に熟知していなくては味を上手にコントロール出来ず、只々酸っぱいコーヒーに仕上がります。焙煎に熟知していない方が作られた酸っぱいコーヒーは酸味の好きな方にターゲットが絞られると思いますし、酸っぱいコーヒーは私の考える珈琲の嗜好に合わないので、もし私なら酸っぱいもの飲みたくなった時には酸味のあるコーヒーよりもアセロラジュースを選択します。
(2022 07)
もう一つ。酸っぱいコーヒーに於ける味わいの欠点は飲んでいる最中の味の変化です。実は珈琲の味覚における酸味と酸っぱいは同じようで別物なのです。酸っぱいコーヒーは冷めるにしたがい最初に飲んだ時の印象から離れていきます。熱いうちは香りも良く美味しく感じていたのに、湯温が下がる毎に酸味が増していき、舌の両奥に嫌な雑味のような、水を飲んで流したくなる様な酸味が残留します。しかしながらこの現象、提供側の(全てのやり方を試したうえで選択している私が求めた酸味のコーヒーだ!)以外は焙煎に問題があります。生豆にある酸味成分をきちんと(焙煎)出来ず残しています。
珈琲の酸味とは、舌の上でパンッと弾けるような軽やかなステップであって、爽やかさのみが残り、嫌な味覚が残留するものではありません。しかしながら酸っぱいコーヒーにも良い点は有り、フルーティーだったり、フローラルな香りのポイントは逃していません。香り重視で楽しむ方向けのコーヒーだと考えています。
逆に深煎りのコーヒーですが、此方は性質上寿命が短いと考えています。極端な例ですが、炭化するほどに煎られた豆は当日が寿命と言ってもいいです。銘柄としての味の違いとアロマが辛うじて判り、
飲める。しかし次の日以降、なんの銘柄か全く判断つきにくく、アロマも漂わなくなっている。湯を通しても保持する事なく抽出液が落ちていく。漂うアロマからコーヒーを感じられない。そんな抽出液はツンツンした刺激を舌に残し、飲み込んだ後、喉奥にチリチリとした苦味が残る。これでは折角のコーヒータイムが台無しです。そこまでいかないとしても深煎りにこのような傾向が感じられたら、コーヒーの寿命は短いと考えても構いません。
つまり煎り具合とはバランスです。よくコーヒーの本に(焙煎度)という単語が出てくるかと思います。シナモンローストから始まりフレンチローストまで段階を追って煎り上げる。酸味のコーヒーから徐々に苦味のコーヒーへと変化し、その範囲で味を判断し提供する指針の様なものです。
(2022 08)
実際のところ、これだけでは不十分で、例えばミディアムローストで煎り上げた珈琲は皆同じか?と言えば傾向が似ているだけで違うものと言えるのは焙煎に携わる人間なら体感的に理解しています。豆の産地や水分率、いつのクロップか? スクリーンは? 豆の投入量と熱量の関係、様々な条件で炒り上げた結果の(色)の話です。つまり、同じ銘柄、焙煎度のコーヒーでも焙煎する人によって考え方が変われば味も変わると言う事です。もっとも、そこが各焙煎士の特徴でもあり、お店選びの面白い所なんですけどね。分かり易く説明しますと、出来上がりをハイローストに焙煎するとします。その色合いに焙煎するために5分で煎り上げることも、40分かける事も出来るのです。煎り上げる時間によって味の結果は割と変わります。
お客様の口に届く(響く)為には、お店の方向性に沿った味作りが必要となります。兼ねてよりコーヒーの味は「作り上げる人のイメージです」と店頭で話しておりますが、どういった事かご説明致します。それは作り手が影響を受けた味、過去に飲んで感動したとか、師匠的存在の直伝とかの影を覆う行為、再現をイメージした味づくりに自然となってしまうと言う事です。それをベースに「自分なら此方の味付けが好みだ……」で店の味が完成していきます。しかしながらこの方法、危険なところは「かくあるべき」になってしまう事かと考えています。かつて私も影響を受けた味を目指し精進致しました。少しづつ近づく度に喜びと疑問が湧き上がるのです。「ひょっとすると間違っているのではないか……」「根本的に見直さなくてはいけないのではないか?」そんな時に出会った別の求め方、それが現在使用している焙煎機との出会いです。使用している焙煎窯は世に存在するあらゆる焙煎機と同様に煎り上げることが出来ます。つまり数多の焙煎機が持つ特徴を擬似的に再現出来るのです。そこから導き出される味造りの答え、それは焙煎の際、豆と対話する事です。対話と言っても豆に話しかけたりする事では有りません(笑)あくまで豆の声を拾い、対応するだけです。
(2022 09)
生豆のスクリーン(大きさ)や水分含有量、焙煎機ワンバッチの投入量と仕上がりまでの時間、それに伴う排気量の調整やドラム回転数の制御など様々な工程が焙煎につきまといます。それを目の前の生豆から判断していくのです。それも使用目的(最初に説明しました焙煎豆の使用期限の調整など)によって変化します。産地は味の傾向ですが、その傾向は結果なのであって指標ではありません。もし指標であるならば出来上がりに対する文句は豆の良し悪しよりも産地に向けられるのではと思います。判りやすく説明しますと、(酸味を多く含む産地の豆を使ったので酸味のコーヒーが出来る)です。この場合の味は結果ですが、作り手が指標にしてしまうと「○○の△△は酸味が強いからなぁ」となってしまいます。しかし、コーヒーに含まれる酸類が多いと言うことに着目し、多く含まれる成分を味の特徴へと転換してやる事が指標となれば、成分の傾向から結果が変わります。
そうなると全体のアプローチも変わり、当然ながら提供できる状態も変わります。豆の持つ特徴を最大限に引き出そうと思うと産地ではなく、目の前にある豆の状態から最終的な形を作るようになります。そして出来上がった結果、(産地は◯◯だった)となるのです。豆の特徴や使用目的にそう適切な濃度や切れ味はシッカリと生豆と焙煎中の変化していく豆の声を聞いてやれば自ずと辿り着いていきます。
聞いてやるべき声は生豆と煎り上がった豆、二つの状態を聞いてやらなくてはなりません。では、焙煎後の豆の声を聞くにはどうすれば良いのか? これは焙煎結果を飲んでみるしかありません。そしてこの声を聴く為に必要なものがコーヒーミルです。コーヒーミルとは豆を挽いて粉にする機械。このように書くと実にシンプルですが、シンプル故の難しさが有ります。ひと口に豆を挽くと言っても豆がどの様に挽かれているのかで味の結果が変わります。
(2022 11)
一般的なミルは2枚の歯を対に合わせ豆を砕きます。歯の間隔を調整する事により粉の大きさを粗くしたり細かくしたりします。しかしながらこの方法は豆が砕かれる際(粒子同士が磨り潰される事により)摩擦熱を発生させます。その時に発生する温度上昇はミルにより差がありますが、挽かれた粉が5°cほど上昇するものも有ります。
コーヒー豆を弾く時に漂う良い香り…… これはミルの中で摩擦熱によって再焙煎されている香りなのです。そのコーヒーが示す味の出力結果というのは焙煎した味そのものではなく、ミルの中で再焙煎された味とも言えるのです。その出力結果からいくら焙煎を変えても味の誤差が生まれてしまいます。(店で飲んだのとウチで飲むのと味の差がある?)これは仕方のない事ではありますが、この差が大きいと購入したお客様は自然と商品を手にする事なく、つまり豆を購入しなくなるのです。(店で飲むのと違うけど、まぁあんまり変わらないし美味しいから良いや)でなければなりません。では、どうすれば良いか。提供側はそれを知るべくコーヒーミルの性能に重点を置く必要が有ります。理想は摩擦熱を発生させないミルを使用し、その出力結果から焙煎を調整していくのです。
当店の場合、この出力結果から大きく焙煎が変わりました。現在使用しているコーヒーミルは摩擦熱を発生させないミルで、焙煎したそのものの味が分かります。飲んでみると(熱が入りすぎてないか?)(生焼けになっていないか?)がハッキリと判るようになります。熱が入り過ぎるとコーヒー豆の細胞壁が破壊され、少しづつ炭化していきます。逆に生焼けだと生豆に含まれる酸味成分が味に転換されきれず、酸っぱみが残ります。丁度良いポイントで煎り上げると言えば簡単ですが、実際はかなり難しい。産地や豆の大きさ(スクリーン)、水分量によって左右されますし、なによりも「どのような味にしたいか?」で煎り上げの時間が変わるので、着地点に合わせてピッタリの味で煎り上げたいという理想を込めなくてはなりません。その為に焙煎機に必要な機能がインバーターなのです。
(2022 12)
インバーターで焙煎を制御する。これはかなり専門的になりますので割愛しますが、排気量とドラムの回転数を制御することで最終的な味付けをコントロールしていく方法です。その細かい味をみる為に必要なのが専用のコーヒーミル、「リードミル」なのです。非常にシビアで繊細な味まで分かってしまうこのミルは焙煎を根本的にひっくり返します。最初、今まで問題なかった味が途端に問題だらけで、とても販売できるような代物でないというのが分かりました。少しづつ調整していき、納得出来るまで。苦渋の決断で悩みながらの日々。納得出来るまで10年掛かりました。
だから偉いって訳では決して有りません。世の中には素晴らしい焙煎とコーヒーを提供している方が沢山いらっしゃいます。これは私自身の問題。私が感じて改善したかったからやってただけで、当然ながら当店のコーヒーを(おいしくない)と感じる方もいらっしゃると思います。別にそれで構わないですし、私はこの10年で咖啡の焙煎という技術に沢山の事を気付かせて頂いたので満足しています。当店の咖啡を気に入って頂いた方が美味しく飲める事が私の最重要課題です。
そのような工程を経て陳列された咖啡。お客様はその中から商品を選択され、購入していきます。店側が行わなくてはならない事はお客様の手に渡るまでは責任を持って作業にあたると言う事です。
さて、お客様の手に渡ったコーヒー豆はどの様な形で抽出され管理されるのか?その口に届くまで
全てを見届けることは出来ませんが、予想を持って事前対処する事は可能です。ここからはそんなお話を。コーヒー豆を包む包装は店側が購入後のお客様に出来る唯一の管理かも知れません。クラフト紙やビニールコーティングされている包みの場合、特にクラフト紙は紙の匂いがコーヒーに移る場合があります。袋を開けてコーヒーを取り出そうとする時、アロマより紙の匂いが気になる様でしたら包装に問題があります。
(2023 1)
問題点としてもう一つは遮光性。光を通し易い素材は豆の劣化を早めます。そして保管の際、取り出し口がシッカリと閉めることが出来るか? これが出来ず口が開いていると外部の空気が入ります。焙煎豆の組織は多孔構造になっていますので、外の空気を豆の中に取り込んでしまいます。極端な話、有毒ガスの近くに焙煎豆を置いておくと、ガスを取り込んだ豆が出来上がります。それを濾して飲む、それはとても恐ろし事です。(もっとも味がおかしくなっているので飲んだ瞬間に気がつくと思いますが)そこまで極例でなくとも、冷蔵庫に保管したとして口が開いていた場合、冷蔵庫の匂いを豆が吸い込んでしまいます。いつの間にか冷蔵庫から嫌な匂いが消えることに驚くでしょう(笑)そのようになってしまったコーヒーはどんな銘店の高級豆だったとしても救えません。
参考までに袋の良し悪しを見分ける方法ですが、内側がアルミ蒸着されているものが理想です。アルミは香りを逃さず、風味を損ないません。当然ながら店側のコストは上がりますが、致し方ない経費ですので、店側のコーヒーに対する愛情指数とでも思って下さい。
これまでの話はなにも抽出に対して難しい事を書いたつもりはありませんが、書いてきた事を要約しますと、「買って帰ったコーヒー豆は気軽に楽しめ」って話です。抽出に拘って沢山の器具を試してみるも良し、安く買えたコーヒーメーカーで日常を楽しむも良し。そこに至る為に提供するお店が悩みに悩み、死ぬ思いで生み出した商品は家庭での抽出に耐えうる仕様の筈だからです。ご家庭でコーヒーを抽出するにあたり大切な事は、抽出量とそれに合うコーヒー粉の量、砕度だけです。ご家庭では兎に角このバランスだけ見つけて下さい。ご自身のやり方に合った粉の量とお湯の量とそれに丁度良いコーヒーの挽き具合です。この三つを見つけるだけで良いのです。
(2023 2)
このバランスさえ見つかれば、抽出なんて簡単です。ドリップなら上から下へ湯が透過していくだけですので、何も難しく考える事なくコーヒーが楽しめます。やれ(フチに湯をかけないように)とか(ふっくらとハンバーグのように膨らまして、センターからお湯を「の」の時に)とかそんな事は滑ったの転んだのって言う些細な問題なのです。そうしなければ美味しくないコーヒーなんて、最初から美味しくありません。別のお店を探した方が美味しいに辿り着く近道です。お店が最後にお客さんに伝える事は(賞味期限)だけです。その日付までに楽しく飲むことがコーヒーとの良い関係です。
今回、コーヒーの抽出について細々と書きましたが、これら全部裏方の仕事。だから買って帰って飲む人へのアドバイスは一言で済みます。
「細かい事はプロが全部してるから後は気楽に楽しんで!」
追伸:今回のコラムを書こうと思った切っ掛けが本屋で見かけた一冊の本でした。なんでもバリスタチャンピオンが世界一美味しいコーヒーの淹れ方を伝授してくれるというもの。興味津々で手に取りパラパラと数ページ。トンデモなく面倒臭い工程ばかりだなぁと感じました。後書き含め222ページも読まないと美味しいコーヒーは点てれないのか、楽しめないのか? たどり着けないのか? と愕然。覚えないといけない事も沢山書かれている。味の傾向も買う場所で違いがある筈なのに(キレ)とか書かれている……
家で淹れる時、殆どの方が豆のグラム数を測ったり、ドリップポッドに温度計なんて差さないでしょう。確かに書かれてある通り、味のコントロールは抽出温度を変えたり、抽出時間を変えたりすることで変化を付けることは可能です。が、私には変化を付けるというよりも誤魔化しに思えるのです。
(2023 3)
実際私も過去を振り返ると豆のコンディションによって調整していたこともありました。お店で飲んでもらうにはそれで良いのです。提供側が調整して最高の一杯を提供すれば良いのですから。しかしそんな豆は売れません。実際そうしていた間の豆売り販売は思うように上がりませんでした。
月日が経ち、そんな調整も徐々に必要なくなってくるとそれに呼応するように豆の売り上げは上がっていきました。そしてお客様の声にも変化が現れ始めました。言われて嫌だったセリフ、「やっぱりマスターが淹れてくれた方が美味しい」が無くなっていったのです。今は「家で淹れても美味しい」と言われる事もしばしば。そのような経緯から、私なりの(珈琲の抽出)を書こうと思ったのです。
「抽出技術は些細な問題」ですよ。と。
勿論、一杯のコーヒーの為に手間をかけてやる程良くなりますが、元の材料(焙煎豆)よりも悪くなることなんて無いのです。悪くなったのは元の材料(コーヒー生豆)の素が出てきているだけで、元々が良いものでは無いということです。
抽出に成功すれば良いのですが、上手く行かなかった場合、失敗したコーヒーが飲めない程のコーヒーか、それとも濃ゆ目(薄め)に出てしまったが飲めるものなのか?それぐらいの範囲で収めなければ豆売りとしては失敗だと思います。味のキレに関しても、銘柄による切れ味の差は有りません。全ての銘柄の後味をキレ良く出来ます。かなりハードルが高い話ですが、そのハードルを超えたコーヒーは鮮度に関係なく安定した味を軽く1ヶ月楽しむことが出来ます。抽出道具も買いたい人が買えば良い。いつでもクオリティの高い咖啡を、家庭で飲めるよう提供するのが豆を売るプロの嗜みではないでしょうか。